Effortless Life
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Life at Milan (2008-2010)

my best balance は、熱を帯びながら変化していく

そろそろこのブログを開設して1年が経ちます。何か自分のアウトプットの場所を残しておきたい、という思いでスタートさせて一年。コーディネートや、日々の想いの発信、ランニングや出張の記事、試してみたセッションや内省的な話題多めです笑 書くことで整理されてきたことは沢山あり、リアルにお会いする方ともブログがあると簡単に話題に入っていけるような(相手もブログがあれば、お会いする前に必ずチェックします!)。今日はこれから一日中新しい方との出会いや、交流がある忙しい日。そして明日もその流れが続く週末に。

過去ブログを読み直していて・・ミラノでの学校を卒業し、就職活動に失敗し、カプリ島で3週間生活+インターンをして、同窓メンバーがそれぞれの道を選択しながらの時期に書いたエントリーがありました。当時私は31歳。自分よりもかなり若い同級生たちに励まされ、刺激を受けながら、大部分の日常を凹みながら生活していたなーって思い出しています。タイトルの my best balance の考え方は、今もあまり変化していません、が。 ゆっくりスラックを持ちながら生活することの意義と意味は十二分に分かってきたので、これからの10年は「より」繁栄と、展開がマイテーマになる、と今日決めました。

以下、当時のブログを再掲します。

2010/7/25    タイトル my best balance

旅から戻ってきて、マランゴーニの同級生や仕事関連、こちらでショールームを持つ人等々とキャッチアップする機会がある。みーんな見事にファッション関連で仕事していたりお手伝いしているので、動向もわかるし私もとても刺激を受けた。

ファッションショーの設営で、パリやミラノを行き来しているフェデリカ、ネットショップ立ち上げにむけて奔走するサブリナ、ゴルチエのショールームでインターン中のサラ。日本でインターン中のアンドレア。ミラノの中国企業でインターン中のソング。みんなインターン生でお給料はゼロだったり、ちょっとだけだったりするけれど前に向って進んでいてすごいなぁと思った。

驚いたのが「立ち止まっている人」がいなかったこと。現在何も決まっていなくても、地味にイタリア語のブラッシュアップをしていたりコネクション作りを頑張っていたり、いちど母国へ帰って就職市場や自分の年齢と経験(ゼロの人が多いんだけどね)を振り返って・・今は国外でお金ゼロでも経験を積む時期だと判断して戻ってきた中国人友達。みんな、23-24なのにえらいよ!!きみたち!!私は幸い就職先が好きな業界だったので、興味の幅も広がったしイタリアに行くということは仕事を通じて決断したこと。前の仕事をしてなかったら・・・留学はどこかのタイミングでしていたかもしれないけれど、ワーキングホリディで語学+旅になっていたかもしれないし、マスターを取ろうなんておそれおおくて思わなかったと思う。

ソングから旅先のクラクフで電話があった。チャージがなくてかけ直し出来なかったんだけれど、彼の仕事先で知り合った人で日本人がいてショールームで働いている人がいるから・・紹介しようかって内容だったとのこと。こういう気持ちやフットワークの軽さが本当にうれしかったし、私は素敵な人に囲まれているなととても感謝。わざわざ電話してくれるなんて・・・。ありがとう、ソング!
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そして・・最近、旅をしたり色んな人にあったり移動が多く考える時間が多かったので、ぶつぶつと思っていたこと。素敵だな、深い人だな、柔軟性があって心が広くて、周囲の人を思いやれる人って・・・・ほぼ間違いなく「バランスが良い人」なんです。仕事だけじゃない、かりかり勉強だけしているわけでもなく、バカンスもしっかり。この3つ(仕事、勉強、バカンス)のサイクルがとても柔軟で、でも一つも欠けることなく、3つのキーがお互いを補っている。もちろん人間関係も3つから入ってくるから広がるし、刺激や充足、アドバイスもギブアンドテイク。Fabulous じゃないかと思うのだ!

例をあげると・・・。去年フィレンツェドライブをした独友達。エンジニアの学士を取ったあとに自動車関連の仕事につく。もちろんインターンからスタート。と、同時に奨学金をゲットしてエンジニアのマスターへ進み仕事+勉強生活をスタートさせた。生活はハードだけれど、両方から学ぶものが多くてとても楽しかった!とは彼の弁。もちろんマスター終了後はインターン先の企業にすんなり就職。でも同時に院で知り合った人を通して、仕事についての情報交換は欠かさなかったとのこと。今は忙しいけれどやりがいのある生活をしていて、まだ20代なのに趣味のセイリングを極めるために、自分の船をついに購入。六月、七月はバカンスシーズンなので北欧の海を回ってきたんだって。

今は「勉強」のキーがない、彼の生活。けれどこの間キャッチアップしていたら、エンジニアはマスターまで頑張ったから今度は自分に足りない「経営学」と、デザインのスクールに行こうかと思っているって。まぁ・・・本当に「たちどまらない」人だ。この人は。だからこそ魅力にあふれているし、またとってもモテる人なんだけどね。すべてが「自分がしたい」というキーで成り立っている。そして必要なもの、無駄なものを見極めている。決して人と比べることなんてしないし、いつも何かに挑戦して変化を楽しんでいる。

どうしてそんな風に色々やりたいことがどんどん出てくるのって、彼に聞いてみた。そしたら、バカンスや仕事、勉強を通じて様々な人やもの、出来事に遭遇していつも自分をかき乱される。良いショックを浴びることを恐れていないからかなって。

私はイタリアに来てから・・・何度も落ち込んだし自分に自信なんてまるで無くて、仕事も辞めてきた以上まったなしの状態で今までやってきた。年下と一緒に学び、日本にいる友達は結婚や出産、そして仕事で忙しい。「ただの学生」という身分で収入も無い自分は完全に回りから外れている、と何度も思った。使えるお金も限りがあるし、毎日学校に食らいついていくのに精いっぱいで余裕が全くなかった。

けれど今思うと。あの時、東京にいる時、転職か留学をずっと考えていた時。居心地のよいメンバーに囲まれて楽しかった仕事に恵まれ出張にも行かせてもらっていた時。妹二人が結婚、そして出産をしていき長女の姉は嬉しい反面、私は結婚とかあるのかなぁなんて思っていた時。 私はどこか・・・生きている感じがしていなかった。あまりにも周囲に恵まれていて、幸せで満ちていた。けれど、心の中の好奇心の塊は「外へ、外へ!」と毎日私を駆り立てていたように思う。良いショックを浴びたかったし、かき乱される経験が圧倒的に不足していたのだ。 自分を凹ませる経験をもっとしたかったんだと今になって思う。ものすごーく、M気質っぽいんだけれど、そうなんですよ。

今はタガが外れたように・・・バカンス中心の生活。けれど・・・じわりじわりとまた学びたい時期がやってきました。知りたいことが山ほどあるし、と、同時に勉強だけじゃ実践もないので面白くないから、やっぱり仕事を早く開始したいなと思っている。実質9月からかなと思っています。それまでに・・・バカンスの邪魔にならない範囲で笑 地味に知識の習得につとめたいと思っています。

「ケイコ、もっと柔軟にオープンマインドでいればいいんだよ。黒か白で決まる世界なんてないから、グレーを楽しめばいい。いろんな色があるほうが味わい深くなるでしょ。ざっくりとした計画だけたてて、あとは流れにまかせる時期も必要。でも決して自分を安く売ってはだめだよ。」 とは、先ほどの独友達。

腹落ちして、納得して、行動に移すスピードが遅かった私だけれど。最近ちょっとずつエンジンがあがってきたみたいです。これもバカンスのおかげだな!

日曜日の朝。すずしいミラノです。
朝のつぶやきでした。 良い週末を!!